「ゆる体操教室」週3回×4年間の2人のお話

神楽坂ゆる体操教室では2014年より、定額で1か月間、教室のレッスンに回数制限なく参加できる「フリー受講制度」を始めましたが、このシステムがスタートした当初からほぼ4年間、毎月「フリー受講」を続けておられる会員さんが2名おられます。

お一人は、5月18日の「ブレインゆる」の記事でもご紹介したYさん。
そしてもうお一人は、日本舞踊家としてこのブログでも何度かご紹介をさせていただいた長澤永子(西川喜之華)さんです。

Yさんは趣味で和太鼓の演奏にも取り組んでいます。
既に約20年続けているとのことですので、趣味と言うよりも「ライフワーク」と言うべきかも知れませんが、先日、そのYさんの所属する和太鼓の会の公演が浅草であり、私も伺わせていただきました。

和太鼓の舞台は初めて拝見しましたが、音の生み出す「迫力」と多様なリズムの生み出す「気落ちよさ」、そして演者同士、演者と鑑賞者の「一体感」を感じさせる素晴らしい場で、とても楽しませていただきました。

大人数での演奏でしたが、Yさんの軸の通った立ち姿とやわらかい動きは異彩を放っていて、すぐにYさんであることがわかりました。

その姿を拝見し、ゆる体操が太鼓の演奏にも生きていることがすぐにわかりました。
和太鼓の演奏は見るからに激しく、大変そうなのですが、Yさんに後日伺ったところ、ゆる体操のお蔭で全然疲れずに太鼓を楽しめるようになったとのこと。

「ゆる体操」の上達を仕事にも趣味にも存分に生かし、いつも楽しそうにされているYさんを拝見すると、本当に「良い人生を過ごしている方だな・・・」という気がします。

レッスン後の雑談でそのようなことを、やはり和太鼓の公演を見に行かれ、Yさんと同じくフリー受講を続けておられる長澤さんにお話をしたところ、フリー受講を始める前後でのゆる体操に対しての気持ちの変化について、興味深いお話を教えてくれました。

長澤さんのご入会は2011年の3月でしたが、最初の3年ほどは月3回くらいのペースで通っておられ、その後私からの勧めもありフリー受講を始められました。

月3ペースで通っていた頃、ゆる体操のレッスンは「行かなければならないもの」という位置づけだったそうです。
教室に通うということは、当たり前のことではありますが自分の身体を教室まで運んでいき、その上で70分なり90分なりという時間を「投資」しなければなりません。

だから「教室に通う」ということが、時として重荷に感じ、

「あ~っ!、こんな忙しい時に“ゆる体操”にも通わなくちゃいけない。
なんでこんな時に予約を入れちゃったんだろう・・・」

と思うこともあったとのことです。

忙しい「本職」のお仕事を持ちつつ、舞踊家として日々稽古に励む長澤さんが、それに加えてゆる体操の教室に通っているわけですから、そのように思うことがあっても無理はない・・・とも思えるのですが、フリー受講をされるようになってから、レッスンの位置づけが「行かなければばらないもの」から「行きたいもの」に180度変わったのだそうです。

曰く、今では忙しい時、疲れていてどうしようもないような時、

「よし、ここで教室に行けば何とかなる・・・」

と思うようになったとのこと。

忙しくても疲れていても、何とか教室まで身体を運ぶことさえできれば、あとは指導員のリードに任せ、教室の皆さんと一緒に体操をしているうちに疲れが取れ、元気が沸き、状況がガラッと好転する・・・ということがわかっているので、迷わず「行く」選択をするのだそうです。

「それが、月3で通っていた時にはわからなかったんです。フリー受講にしてから初めてわかった。
今思えば(最初の3年間は)随分もったいないことをしたなと思います・・・」

と、言われていました。

ゆる体操は「ローコストハイリターン」。つまり、時間や手間や気力といった「コスト」をあまりかけないでも高い効果(「リターン」)を得られる体操である・・・ということが、ひとつの大きな“セールスポイント”となっています。

教室に来られる方々は皆さんお忙しいこともあり、私からはこれまで基本的に、この「ローコストハイリターン」の考え方をベースにした取り組みを標準形としてお伝えしてきました。

ただ、かけるコストを上げると、リターンはその何倍も大きくなり、得られる満足度の次元が全く変わってくる・・・というのも実はゆる体操の特徴で、そのことを30代半ばでゆる体操指導員に転職をした私は身をもって実感しています。

Yさんや長澤さんのお話を聞きながら、これからは「ゆる体操」との「コストを少しだけ上げた」付き合い方の魅力も、ご紹介していく必要があるなということを感じました。

脳疲労には「ブレインゆる」

私の指導する「神楽坂ゆる体操教室」と「聖蹟桜ヶ丘ゆる体操教室」の中級クラスでは月に1回、その日のテーマとして選んだいくつかの体操に集中的に取り組む「強化系レッスン」を行いますが、そのテーマのひとつに「ブレインゆる」があります。

ブレインゆるとは、脳の疲れ・脳疲労を除去するのに効果的なパーツ体操のグループで、教室の教科書として使われている「決定版ゆる体操」では7つの体操が取り上げられています。

日々の生活を通し、身体が疲労するのと同様に脳が疲労することは言うまでもないことですが、この「脳疲労」の存在を意識し、必要に応じて取り除く等の対応をする考え方や方法は、一般的にはほとんど知られてないかと思いますが、ゆる体操の世界では古くから導入され、進化が続けられています。

今週水曜夕方のレッスンではこの「ブレインゆる」をテーマにした「強化系レッスン」を行いましたが、この4年近くフリー受講を続けられているYさんは既に脳疲労除去を生活習慣の一つとしてうまく取り入れておられるとのことで、レッスン終了後にお話を伺いました。

築地で生鮮食材を仕入れ、飲食店に届ける仕事をされているYさんの朝は早く、車を運転する機会が多いため、一日の仕事が終わって車で帰宅する頃にはひどく脳疲労が溜まり、運転にも支障をきたすのでは・・・という状況だったそうですが、

そんな中この強化系レッスンでブレインゆるの指導を受け、業務終了後に10分ほど行ってから帰宅をするようにしたところ頭がスッキリとし、帰りの運連も辛くなくなったとのことです。

今では、ブレインゆるをやるのが毎日の習慣となり、
「やらない日は気持ち悪くて仕方ない・・・」
と思われるほどだそうです。

ゆる体操では、体操を「コスト」と「リターン」の関係で考えることをよく行いますが、

ブレインゆるを行うために10分間のコストをかけるだけで、帰りの運転の安全性も高まり、その後の時間を快適に、また有効に使うことができる・・・これは非常に「コスパ」の高い時間の使い方ということができるでしょう。

ゆる体操を学び、指導をしていると

「この体操が普及するだけで、世の中が随分良くなると思うのに・・・」

ということが良くありますが、

「ブレインゆる」はその代表格ということができます。

イチロー選手を「ゆる体操」で応援したい

朝、スマホを見ると
「イチロー、事実上の引退か?」
といったニュース速報が目に飛び込んできました。

寂しい気持ちになりながら詳細を読むと、

・マリナーズの特別アドバイザーに就任し、今期の残り試合には出場しない。
・引退は否定。次年度以降試合出場の可能性もある。
・イチローは現役選手としてこれまでと変わらず練習を続ける。

といった内容で、

「なんだ、これは良いニュースではないか・・・」

と思いなおしました。

先日このブログで羽生結弦選手について「ゆるとセンターのお手本のような選手」と書きましたが、私がトレーニングを始めた頃、イチロー選手はこの「お手本」の代表選手のような存在でした。

そのイチロー選手が40代に入り、思うような結果を出せずに苦しんでいる姿を見て感じていたことは

「加齢」と、日々の試合出場に伴う「ストレス」によって、イチロー選手の中の「貯金」が一方的に放出し、今にも枯渇しそうな状況になっている、ということでした。

失礼な言い方になってしまってはいけないのですが、
テレビを通し、急速に白髪が増え、肌の張りの失われたイチロー選手の様子を見て、「老化」を感じる方も、少なくないと思います。

そのイチロー選手が、現役選手としての立場を続けながら、「研究期間」を獲得したのです。

イチロー選手本人も、「野球の研究者でいたい」と発言をされていたようですが、この期間に当然、これまでのトレーニングのやり方を見直し、40代の身体で現役選手として野球を続けるための方法を、必死で模索するはずです。

できることなら、その過程で「ゆる体操」と出会ってもらえれば・・・と思います。

まずは長年の間に蓄積した身体と脳の疲労を取る。
身体を徹底的にゆるめ、往年のしなやかさを取り戻す。
センターを始めとした、身体意識の専門指導を受け、これまでの「全盛期」を超えるポテンシャルを身に付ける。

・・・イチロー選手が、「試合」という日々の“アウトプット”から解放され、「(正しい理論に基づいた)鍛錬」という“インプット”に専念をすれば、加齢に打ち勝ち、質的に上達し続けることは十分可能です。

その上で再度、代打専門打者としてでも現役を続け、野球を通して引き続き「人間の可能性」を示していただきたい。

そんなイチロー選手に期待をし、応援します。

新カリキュラム開始後4か月の成果

私の指導する「神楽坂ゆる体操教室」と「聖蹟桜ヶ丘ゆる体操教室」では、今年1月よりレッスンカリキュラムの大幅なリニューアルを行いました。

それまで私は、NPO法人日本ゆる協会の発行する「ゆる体操指導員」資格に則った教室指導・運営を行ってきましたが、それに加え「ゆるケアサイズ指導員」の資格を取得し、指導を行える範囲が拡大したことに伴うリニューアルです。

これにより「ゆる体操中級」クラスは、たいてい4回となる1か月のレッスンを

・歩き系 (「歩道」や「ゆるウォーク」等の内容を取り入れた、「歩き」をテーマにした内容)
・呼吸法系 (「ゆる呼吸法」や「息ゆる」等の内容を取り入れた、「呼吸法」をテーマにした内容)
・基礎ゆる系 (「基礎ゆる」をテーマにした内容)
・強化系 (毎回テーマとして決められたいくつかの「ゆる体操」にじっくり取り組むとともに、中級ならではの情報を伝える内容)

の構成で進めていくこととなりました。

(5週目がある場合は、参加者のリクエストに応えて内容を決めたり、指導者が必要と思う内容を選ぶなどして進める「特別レッスン」となります)

それまでは、「厳選した、比較的狭い範囲の体操を繰り返し行う」方針で指導を行い、それはそれで高い成果を上げることができていましたが、指導を行える範囲が拡大したのならそれを教室で取り上げないのはもったいない・・・という考えから、これまでの「繰り返し」の利点をできるだけ残しつつ、尚且つこれまでよりも多くのメソッドを取り上げるカリキュラム構成を半年ほどかけて検討し、この形が出来上がりました。

この“新カリキュラム”がスタートして4か月が経過しましたが、まず変わったと思われるのは、「(特にベテランの)会員さんが、以前にも増してカッコよくなった・・・」ということでしょうか。

これはおそらく、レッスンの中に「歩道」のメソッドや考え方が導入されたことで、会員の皆さんが「気持ちよくゆるむ」ことに加えて「センター」への意識を高め、教室のレッスンの場だけではなく日常の、特に「歩き」の時間をトレーニングの機会として有効に使うようになったためだと考えることができます。

「ゆる」のメソッドは常に進化しています。

そしてこの「メソッドの進化」はそのまま上達のチャンスでもあります。
実際に「長年克服することのできなかった課題が、取り組み方(メソッド)を変えたところすぐに克服することができた・・・」ということも、トレーニングの現場では良く起こります。

これまで、教室のレッスンを実際に受けたことのない方も、受けたことはあるけど続けることができなかった方も、
リニューアルされた新しいレッスンを、一度試してみませんか・・・?

競技に生きる“畳サッカー”

先週金曜日の「サッカーゆる」クラスの様子。

ブログ20180427A

指導するのは全国で3名しかいないサッカーゆる指導員の中の1人である、森岡先生。
サッカーの動きの中で「ゆるんでセンター」が生かされているのが写真からも見ることができます。

ところで日本語には「畳水練」という言葉があります。
畳の上で行う水泳の訓練を例に
「理屈ばかりで実地の訓練が欠けているため、実際には役に立たないこと」
を意味する言葉です。

神楽坂教室の「サッカーゆる」の様子を見ると、絵的にはまさに“畳サッカー”。

でも、役立ちます。

私はサッカーはやらないのですが、「ゆるんでセンター」の効果を別な種目で確認したところ、その動きの変貌ぶりに本人が驚いてしまった・・・という経験があります。

ただもちろん、実地の訓練(各種目の具体的なトレーニング)も大切。
それは「畳水練」の意味通りです。

大切なことは「理論」と「実践」、どちらかに偏ることなく取り組むこと。


「サッカーゆる」の「理論」を書籍等で知り、興味を持ってくださった方、今度は教室で「実践」してみませんか・・・?

来月、5月の「サッカーゆる」は18日(金)1800~の開催です!
プロフィール

TEMO-YAN

Author:TEMO-YAN
坪山 佳史 (つぼやま よしふみ)

1967年 東京神楽坂出身。
中央大学商学部卒業後、(株)ベネッセコーポレーションに入社。
12年半の同社勤務を経て退職後、2004年2月に神楽坂ゆる体操教室を開校。
現在、同校を含め都内4か所のスタジオ・カルチャースクールで
「ゆる体操」「ゆるウォーク」を指導。

株式会社坪山佳史事務所 代表取締役
日本ゆる協会公認 ゆる体操正指導員中級

<指導を行っている「ゆる体操教室」>

●神楽坂ゆる体操教室
(2004年2月開校)

●聖蹟桜ヶ丘ゆる体操教室
(2003年9月開校)

●読売日本テレビ文化センター
錦糸町
(2004年7月開校)

●JEUGIAカルチャーセンター
多摩センター
(2004年10月開校)

<指導・運営する小学生対象の私塾>

●神楽坂悠真塾
 (2018年2月開校)

★ゆる体操教室の話し、悠真塾の話し、そして6歳の娘と3歳の息子の話しが、よく出てくると思います(笑)。
皆さんに楽しんでいただけたら幸いです。

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