かけっこの前は「腿ユッタリ」

今日の神楽坂ゆる体操教室、10時半の「ゆる体操中級」に参加をされていたMさんは、2005年7月から通って下さっている大ベテラン。そのMさんからレッスン終了後、小2の息子Eくんについての嬉しいご報告をいただきました。

神楽坂教室ではかつて、小さいお子様を子育て中の会員さんを対象に月1回ほどのペースで「子連れクラス」を開講していたことがありますが、Eくんはこのクラスにお母さんと共に生後2か月の時から3~4歳くらいまで通ってきてくれていたので、私の中では自分の生徒のような気持ちでいます。


そんな、Eくんの小学校でも先日、運動会がありました。

お母さんのMさんの話しでは「運動がニガテ」だというEくん。
運動会前に何度か行われたかけっこの練習ではいつも最下位でした。

他のお友達のお宅で、母さんが息子さんに
「一等賞になったらお菓子を買ってあげる・・・」
と言っていたとの話を聞き、

Mさんが、
「Eも、一等賞になったら買ってあげるよ」
と言っても、

「僕はかけっこで一等賞になるのは無理だから、(自分の属する)赤組が優勝したら買って・・・」
と、全く自信のない様子。

そこでMさんは運動会前日、このブログの5月27日の記事でご紹介した私の娘の話を思い出し、かけっこの本番前に「ゆる体操」をやる作戦をEくんに伝えました。

最初は私の娘と同じく、「踵クル」で行こうとしましたが上手くできない様子なので「腿ユッタリ」に変更。

そして運動会当日。
お母さんの授けてくれた作戦を守り、かけっこのスタート前に「腿ユッタリ」をやり続けていたEくんは、何と一等賞になってしまいました。

私も、スマホで撮られた動画を見せてもらいましたが、「運動がニガテ」にはとても見えない、立派な走りをしていました。

応援に来ていたおじいちゃんおばあちゃんは大喜び。
でも、まさか自分が一等賞になるとは思っていなかったEくん本人はきょとんとしていたとか・・・。

5月21日にご紹介したTくんの話し、5月27日にご紹介した私の娘の話し、そして今回のEくんの話と、
「運動会かけっこ三部作」のようになってしまいました。

全員が一等賞とは、いかにも「ウマすぎる話し」のようですが、もちろん実話です。

これらのことについて、私が何よりもうれしいのは、「ゆる体操」を通して、「自分は足が遅い」「自分は今回は勝てない」と思っていた子どもたちが、その壁を打ち破る手伝いをすることができたことです。

子どもは本来誰でも、無限の可能性を持っているのだと思います。
でも、多くの子どもたちは“見えない壁”によってそのせっかくの可能性を押しとどめられてしまっているようです。

その、子どもの“見えない壁”を突き破るのに、「ゆる体操」は私が当初想像し、期待していた以上に有効なものだったのではないか・・・と思い始めています。

これから、壁を破った子どもたちの笑顔をたくさん見るのが楽しみです。


※ちなみにタイトルに書きました通り、かけっこの前は(座りながらの)「腿ユッタリ」がおススメです。
なぜかと言うと、かけっこのスタート前はずっと安坐で座っていて、立つのはスタート直前になってから・・・というケースが多いからです。
私はその流れを知らず娘に、立位で行う「踵クル」をやるように伝え、娘は律儀にもスタート直前にそれを守りましたが、そのお蔭でスタートが遅れてしまいました。

これから運動会という方は、ぜひご参考に・・・。

子どもならではの“上昇気流”

今日の悠真塾は、4年生のT君と娘の2人。

2年前の夏に、神楽坂ゆる体操教室の「ゆる体操小学生」クラスを開講した時以来、ずっと「ゆる体操」を気に入り、教室に通ってくれているT君。

子どもの成長は急速で、月1~2回参加のT君には、毎回教室で会うたびに「大きくなったね・・・」と声をかけたくなる感じでしたが、今春4年生になってからは、その成長度合いが更に増しているように思われ、

本日「立ちゆる」を指導していても、軸がしっかりと育ち始めている様子が感じられました。

児童教育の現場でよく「10歳の壁」という言葉が使われる通り、この年代は子どもが心身ともに大きくチェンジする時期ですが、そこに、ゆる体操を通しての「仕込み」が効いて、とても良い方向に伸びて行っているようです。

この変わり方にピンとくるものがあり、思わず

「最近、運動が得意になったりしてない?」

と私が聞くと、T君は

「・・・そう言えばこの間、運動会(の徒競走)で一番になった。」

と教えてくれました。

これまで、運動会の徒競走では6人で走って6位か5位だったものが、今回ははじめて、そしていきなり1位になった、ということです。

勿論、その要因は色々かと思いますが、その結果は偶然か必然か、私が教室で感じた「本質的な変化」と合致していました。

一般の会員の方の指導でも、「目覚ましい上達」を目にして感動することがしばしばありますが、
子どもには大人にない成長期ゆえの「上昇気流」があり、そこに良質なトレーニングによる効果が乗っかった時、人間の可能性の常識を打ち破るような、すさまじい「成長」を目にすることになるのだろうと思います。

今日はそんな、「子どもならではの上昇気流+ゆる体操の効果」が生み出す「成長」の一端に触れ、
これからの指導が、益々楽しみになりました。

“積み上げるチカラ”と“飛び越えるチカラ”(1)

前回、5月7日の記事で触れた“「積み上げるチカラ」と「飛び越えるチカラ」”という考え方はそもそも、私が20代後半から30代初めの頃、母校の大学で空手のコーチをしていた中で持つようになった考え方です。

空手の練習体系の中には「基本」や「形」という、一見単調で、特に若い人には退屈なものと捉えられがちな内容がありますが、そうした「繰り返し練習」も苦にせず、日頃から真面目に練習に取り組むものの、いざ試合の場に立つと緊張し、いつもの実力を発揮できないタイプの学生がいる一方、

普段の練習への取り組みはあまり感心できる様子ではないが、試合の場に立つと水を得た魚のように生き生きと動き、思わぬ活躍を見せる学生がいますが、
それぞれのタイプの学生を「農耕型」「狩猟型」と分けて、指導の仕方を別々に考えるようになったのが始まりでした。

この「農耕型」「狩猟型」という言葉は、当時愛読していた、村上龍さんの「愛と幻想のファシズム」という小説の内容を参考に取り入れた覚えがあります。

農耕型の良いところは、コツコツと努力を“積み上げるチカラ”があるところ。
一方、狩猟型の良いところは、未知の経験と遭遇した時にそれを“飛び越えるチカラ”があるところです。

“積み上げるチカラ”が高くても、“飛び越えるチカラ”が低ければ、ここぞという時に自分の実力を発揮し、結果を残すことができませんし、いくら“飛び越えるチカラ”が強くても、積み上げられた実力のベースが自分より圧倒的に高い相手に対しては全く通用せず、その相手に太刀打ちできるようにしようと思えば、一から“積み上げるチカラ”を身に着けていかなければならない・・・つまり、本当に強くなるためには、“積み上げるチカラ” と“飛び越えるチカラ”の両方を身に着けなければならないということになります。

ということで、「農耕型」の学生には少しずつでも“飛び越えるチカラ”が身につくように、「狩猟型」の学生には同じく“積み上げるチカラ”が身につくように、意識をした指導をしました。

具体的には、「農耕型」の学生には、少しでも「競争をして勝つ」体験をして自信をつけることができるようにしました。
試合の形式ではとても勝てないと思われる相手でも、そのプロセスの能力、例えば基礎体力の一分野ででも勝てそうなことがあればそれを通して競争をさせ、「勝つ」経験をさせる・・・というのも一つの方法です。
このタイプの人間は「やればできるんだ」ということを心から実感することができれば、さらに努力を重ねますので、努力と成功体験の釣り返しの中で少しずつ「自信」を大きく育てていくことができます。

一方、「狩猟型」の学生にはまず、「上には上がいる」ことを知らせること。そして、そのような「上」の相手に通用する強さを身に着けるには結局、日々の地道な努力が必要であることに気づかせることが大切であると考え、レベルの高い道場に出稽古に行かせたり、当時実業団の大会で上位入賞をすることもあった私が、直接相手を行うなどしていました。

こうした取り組みを行ったにせよ、大学時代という限られた期間だけで学生たちの「本質」をガラッと変える・・・というのは難しかったかもしれません。

でも、このような取り組みを行ったことが彼らのその後の人生に生きた部分も決して少なくはないだろうと私は信じており、実際に当時指導をした後輩から後年

「あの頃先輩に言われたことが後になって良く分かりましたよ・・・」

といった嬉しい話をしてもらうこともありました。

このように、大学生への空手指導を通して発見した“「積み上げるチカラ」と「飛び越えるチカラ」”という考え方はもちろん、悠真塾での空手指導においても生かしていきたいと考えていますが、これは何も空手という分野、もしくは運動の分野においてのみ当てはまる考え方ではなく、勉強の分野においても当てはめて考えることができます。

ということでこのテーマについて、悠真塾での小学生に対する指導の中でどのように取り入れて行こうと考えているかについて、今後少し継続的にお話をさせていただきたいと思います。

「考える楽しさ」を教えてくれる問題集

連休明けの悠真塾の参加者は娘ひとり。

自習の時間、学校の宿題の「音読」を20回やった後、取り組んだのはこちら。

ブログ20180507

「きらめき算数脳 入学準備~小学1年生(かず・りょう)」(サピックスブックス)

パズル感覚で「算数脳」を養う、という問題集ですが、作問が素晴らしく、毎回ただただ「さすが!」・・・と思うばかり。
「学ぶ楽しさ」の本質をついている気がします。

他に(ずけい・いち)編もあって、子どもがその日にやりたい方を選び、取り組んでいます。

私は常々、運動も勉強も「積み上げるチカラ」と「飛び越えるチカラ」の2種類のチカラを身につけるのが大切だと考えていますが、この本は算数における「飛び越えるチカラ」の養成にとても良いのではないかと思います。

(「積み上げるチカラ」「飛び越えるチカラ」が何を意味するかについては、また機会を改めてお話させていただきます)

悠真塾の自習時間は、「やらなければいけない勉強」をする“マジ勉タイム”と「やりたい勉強」をする“ラク勉タイム”の2種類を作っている・・・というお話をしましたが、娘はこの「きらめき算数脳」が大好きで、自習時間いっぱい取り組み、終了しても「もっとやりたかったのに・・・!」と拗ねるほど。

当初は「マジ勉」用に用意していた問題集なのですが、娘の中ではすっかり「ラク勉」化しています。

そもそも勉強を、「マジ勉」「ラク勉」に分けたのは、私の中に「問題を解いたり、繰り返し書いたりするような勉強は子どもにとって楽しいものではない」という私の固定観念があってのことでしたが、「考える楽しさ」を感じさせることで、問題集も「ラク勉」たり得る・・・ということがわかりました。

子どもが全ての勉強を「ラク勉」のつもりで取り組めるようになるのなら、それが一番の理想です。

その理想を、どのように実現させていくのか・・・?
今後じっくり、研究していきたいと思います。

「ゆる体操」のお蔭で気づけた重要な問題

4月の小学校入学と同時に、悠真塾で本格的に「ゆる体操」を始めた娘ですが、始めてまもなく、

「ゆる体操を始めさせて本当に良かった・・・!」

と思う「重要な気づき」を得ることになりました。

それは、娘の身体が左側に曲がって来ているということです。
日常の中で気づけなかった自分が本当に恥ずかしいのですが、対面になって体操を指導する機会を作ることですぐに気づくことができました。

そして原因も、すぐにわかりました。

子どもたちはいつも、リビングにある長方形のテーブルで食事をしていますが、3歳の弟の離乳食が始まり、一緒にテーブルに付くようになって以降、娘は左側にテレビがある位置関係で座るようになりました。

食事中はテレビを消す方が良いのですがちょうどニュースの時間と被ることが多く、妻から再三「まっすぐ前を見て食べなさい!」と言われても娘はついテレビの方を見てしまい・・・これが原因です。

早速、テーブルの置き方を変えて子ども2人が正面を向くようにし、「ゆる体操」指導の際には、この身体の歪みを整えることを意識したメニューを取り入れるようにしたことで既にかなり改善されましたが、「あのまま気づかずに続けていたら・・・」と思うとぞっとします。

身体の歪みは、心身に様々な悪影響を及ぼします。

運動のバランスは崩れますし、
背骨には様々な神経が通っていますので、内臓や脳の働きにも影響します。
また、「対象に対してまっすぐに向かい合う」ことがし辛くなり、集中力の低下や、物の考え方の傾向にも影響することが考えられます。

今回のお話は親としても運動指導者としてもとても恥ずかしいことではあるのですが、子育て中の皆さまのご参考になればということでご紹介させていただきました。
プロフィール

TEMO-YAN

Author:TEMO-YAN
坪山 佳史 (つぼやま よしふみ)

1967年 東京神楽坂出身。
中央大学商学部卒業後、(株)ベネッセコーポレーションに入社。
12年半の同社勤務を経て退職後、2004年2月に神楽坂ゆる体操教室を開校。
現在、同校を含め都内4か所のスタジオ・カルチャースクールで
「ゆる体操」「ゆるウォーク」を指導。

株式会社坪山佳史事務所 代表取締役
日本ゆる協会公認 ゆる体操正指導員中級

<指導を行っている「ゆる体操教室」>

●神楽坂ゆる体操教室
(2004年2月開校)

●聖蹟桜ヶ丘ゆる体操教室
(2003年9月開校)

●読売日本テレビ文化センター
錦糸町
(2004年7月開校)

●JEUGIAカルチャーセンター
多摩センター
(2004年10月開校)

<指導・運営する小学生対象の私塾>

●神楽坂悠真塾
 (2018年2月開校)

★ゆる体操教室の話し、悠真塾の話し、そして6歳の娘と3歳の息子の話しが、よく出てくると思います(笑)。
皆さんに楽しんでいただけたら幸いです。

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